放射線がどうして人体に危険なのか、前回語った。では放射性物質についてはどうか。
事故現場から離れた場所で放射能が観測されるのは、原発近辺から放射性物質が撒き散らされて飛んでくるからなので、一般人の被曝は放射線より放射性物質を心配しないといけない。
(ちなみに、Bq=ベクレル)
○放射性物質とは
放射線を出す物質のこと。
放射性物質の原子は不安定で、時間が経つと壊れて分裂したり、別の原子になったりする。このとき出てくるのが放射線。
ヨウ素など、同種の物質(元素)でも放射性でないものがある場合もある。
○どう危険?
放射性物質で一番危ないのは、体内に取り込んでしまう場合。放射性物質1ミリグラムが体外もしくは体内にあるとして、
体外被曝の場合:人体のほうに飛んできた放射線のみに被曝する。放射性物質から離れれば被曝量は減る。
体内被曝の場合:放射性物質から出る放射線すべてに被曝する。放射性物質が身体から出て行くまで被曝し続ける。
それに、放射線のうちα線やβ線は、透過力が弱いため皮膚を突き抜けて内蔵まで届くことは無い。
体外被曝の場合:皮膚(表皮〜真皮)までしか届かない。
体内被曝の場合:これらの強力な放射線が、体内の臓器に直接当たる。
○どう防ぐ?
体内に取り込む経路は、呼吸で吸い込む場合と、飲食に混じって入る場合。このうち飲食に混じる場合は、あまり消化できずに出て行く物質がほとんどらしい(食べた分の1%未満しか吸収しない)。
呼吸で吸い込む場合は、食べる場合と比べて吸収率が高くなってしまうので、これを防ぐ。方法としては花粉症の人が花粉を吸い込まないようにする方法と似ている。
放射性粒子は花粉よりも細かいので、花粉用マスクでも防ぎきれない(なりよりマシではあるけど)。濡れタオルを口に当てて呼吸するようにするといいらしいが、完全に防ぎたかったら酸素ボンベ+ガスマスクしかないだろうか……?
以下、予備知識。ネタ含む。
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2011年03月31日
2011年03月29日
放射能はどう身体に悪いのか(1)改
3/30追記。いい解説ページがあったので、リンク張っておきます。
放射線がカラダに与える影響には、2つのタイプがある - team nakagawa
http://tnakagawa.exblog.jp/15130220/
見直すとみょんに長かったので、簡潔にまとめます。
○(一般に言われる意味での)放射能とは
放射線と放射性物質をひっくるめて放射能と呼ぶことが多い。
放射性物質から出るものが放射線。
放射線は宇宙から微量に降っていて、世界平均で年2.4ミリシーベルトは誰でも被曝しているそうです。
なお世界には、放射線が沸いて出てくる土地で生活している人たちもおり、その人たちの被曝量は年10.2ミリシーベルトになるそうですが、ぜんぜん健康どころかある種の病気はむしろ少ないとか。
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放射線がカラダに与える影響には、2つのタイプがある - team nakagawa
http://tnakagawa.exblog.jp/15130220/
見直すとみょんに長かったので、簡潔にまとめます。
○(一般に言われる意味での)放射能とは
放射線と放射性物質をひっくるめて放射能と呼ぶことが多い。
放射性物質から出るものが放射線。
放射線は宇宙から微量に降っていて、世界平均で年2.4ミリシーベルトは誰でも被曝しているそうです。
なお世界には、放射線が沸いて出てくる土地で生活している人たちもおり、その人たちの被曝量は年10.2ミリシーベルトになるそうですが、ぜんぜん健康どころかある種の病気はむしろ少ないとか。
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